お盆とお彼岸

  ■ お盆とお彼岸

お盆とお彼岸の行事はどう違うのか?と質問されることがあります。

 お盆は盂蘭盆会といい明治以前は旧暦の7月15日(中元節)におこなわれていました。
現在は新暦の7月15日か8月15日(月遅れ盆)地域によってはは旧暦の7月15日(旧盆)におこなわれるところもあります。
盂蘭盆とは梵語のウランバナを音訳したもので「逆さ吊りの苦しみを救う」とういう意味です。
お釈迦様の弟子で神通力第一といわれた目連尊者がその神通力で母の姿を見たところ亡き母は餓鬼道に堕ちていました。
目連尊者は母を救うためお釈迦様に教えられたとおりにたくさんの僧達をもてなしその功徳によって母を餓鬼道から救いだすことができたという「仏説盂蘭盆経」の故事に由来しています。
しかし現在では祖霊信仰などの考えや様々な風習と結びつき先祖の霊を迎える行事とされ本来の仏教の教えからは逸脱したものになっています。
それでも故人をご縁に仏教の教えにふれ自分の人生を振り返りあらためて生きる意味を知る機会となれば有意義なのではと思います。

 お彼岸は彼岸会といい春分の日と秋分の日を中日として前後三日間の合計七日間をお彼岸といいます。梵語のパーラミター(波羅蜜多)の漢訳「到彼岸・悟りの世界に至る」という意味があり煩悩や迷いに苦しむ此岸(この世)から悟りの境地である彼岸(あの世)へ到達するための仏道修行の週間です。
大乗仏教では悟りへの道として布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧の六波羅蜜があるといわれています。
布施は他者に施すこと・持戒は戒律を守ること・忍辱は耐えること・精進は努力すること・禅定は心を落ち着かせること・智慧は仏教の真理にもとづく考え方や生き方をすることです。
お彼岸とはこうした教えを実践する期間です。ご先祖さまを偲びいま自分が生かされていることに感謝してご先祖さまの供養をするとともに自らも精進します。
所説ありますがお彼岸に法要をおこなうのは昼と夜の時間が同じであるため仏教の教えの中道にちなむからとかその日は我々の世界(此岸)と仏の世界(彼岸)が最も近くなり思いが通じやすくなる日であるからともいわれています。

■ お盆もお彼岸もお供えをしお墓参りをしてご先祖さまに手を合わせ供養をするという点では同じような行事ですがその期間やもともとの意味には違いがあります。

ご先祖さまをお迎えするお盆とご先祖さまに近づくお彼岸の違いお分かりいただけたでしょうか?

『盂蘭盆経』(うらぼんきょう)は竺法護が翻訳したとされる仏教経典である。竺法護の翻訳という伝承には疑いが持たれており西域か中国で成立したいわゆる偽経とされる。釈迦十大弟子の一人である目連尊者が餓鬼道に堕ちた亡母を救うために衆僧供養を行なったところ母にも供養の施物が届いたという事柄が説かれている。 細部は異なるものの話の原型死者に対する廻向の思想はパーリ語経典『餓鬼事経』にも見られる。  Wikipediaより